診断士二次試験では特に苦手だった事例Ⅳ。
まずは計算問題集を3周
私の事例Ⅳの勉強と言えば主にこの計算問題集を3周したこと。本には書き込まずに3回分コピーして使用しました。
時間的にも計算練習が事例Ⅳ勉強全体の5割以上だったかもしれません。
これをやった後に過去問を本番形式でやってみた結果ほぼ合格ラインに乗ったという手ごたえを感じました。
事例Ⅰ~Ⅲの場合はなにはともあれ過去問に触れるのが一番の早道と思いますが、事例Ⅳでそれをやっても逆に時間の無駄に。序盤は計算だけを強化していきます。
ふぞろい
計算問題練習をこなした後は「ふぞろい」シリーズで過去問。
事例Ⅰ~Ⅲと違って答え合わせ・分析作業にそれほど時間をかける必要はなく、目的としては慣れのため&時間内に実力を出せるかの確認的意味合いが強かったです。また事例Ⅳは他の事例以上に時間配分が大事だと感じたのでその作戦だてと時間感覚の強化。
全知全ノウ事例Ⅳ版
それほど使った記憶がないですが一応買いました。
個人的に意識したこと3つ
1.とにかく第一問の経営分析は迅速に終わらせる
事例Ⅳ攻略の基本ですが絶対に最初の問題(経営分析)で悩んだりしないこと。
まずは使う指標で迷わないこと。私の方針はこんな感じでした。
- 収益性、安全性、効率性の3指標から一つずつが基本。
- 与件文に示唆する部分があればそれを使う。
- なければあらかじめ使うことを決めておいた指標から選ぶ。収益性なら売上高営業利益率か経常利益率など。指標を決めた時点でそれについてのコメント記述が頭の中で完成していること。
- この際例えば「営業」と「経常」でどちらでもよさそうなら両方計算したりはせず、ざっくり暗算でどちらがよさそうかアタリをつける。仮にもっといい指標があるかもと思っても後悔しないで先にすすむこと。
特に④の指標でどれを使ってもよさそうな場合が大事。
各計算はわずかな時間でできそうですが、そのわずかな時間1~2分に泣く可能性も低くないのが二次試験。事例Ⅳは後半に時間のかかる問題が多いので、後で焦らないようにとにかくスピード重視。
2.大きな減点につながる細かいミスに注意。
- 各計算→合計→結論(判断や助言)などの流れの場合、最初の小さい計算ミスが大きな減点につながるため、時間が許すようなら検算しながら進めること。
- CF問題など符号のミス・解答時の付け忘れ注意。その他符号の+-は間違えないように(例:「法人税支払額」など)。符号は素早く正確に判断できるまで練習&頻出で迷う項目は全部潰しておく。
- 計算の過程で表などを書くことが必要な場合、焦らず丁寧に書く(どうせメモだからといい加減に書いてズレや読み間違いが出ないように。また時間がなくて途中で後回しにする判断をした場合、汚く書いてしまっていると再開・再考が困難に)。
3.【ポエム系の得点力アップ】根拠や結論には書けることは書く
事例Ⅰ~Ⅲに比べて基本的に字数が少ないためいかに効率よく得点要素を詰め込めるかを意識して改善しました。
字数やフリーの解答スペースをできる限り使って得点を積み上げるイメージで。例えば以下。
- 投資判断の理由などには数字を使う。すでに前問の解答などで使用していても。(例:「正味現在価値がー10百万円なので…」のように。また例えば「営業利益が最大化する」などの場合その額も書く。)
- できる限り理由を添えて書く(例:単に「資本構成・短期・長期の安全性が低下する」などではなく「借入の増加により」「現金の減少」「固定資産…」などなぜそうなったのか、そう言えるのかを添える)
- 単に事実を書くだけでよさそうな問題でも効果まで踏み込んで書く(例:「支払い額に差が出るため」などよりも「節税効果が大きくなるため」。)
- 製品の貢献利益などは、他の製品についても記述する(例:製品Zの貢献利益だけ答えれば一応OKのように感じても、製品Xと製品Yの貢献利益を書いたほうが比較検討ができ総合的にわかりやすいと思えるなら書く←特に文字数制限のないフリースペースの場合。)
悪い例
受託すべきである。理由は営業利益が100万円から160万円に60万円分増えるから。
我ながらなかなかのひどさです。長々と同じことを書きまくっています。頭の悪すぎる書き方と内容。
模範解答としては、「生産能力の余力を使い・・・」など理由を含めるのがよさそうです。またこうすることで万一数字が間違っていてもある程度得点になると思われます。
まとめ
まずは計算問題集を3周はすること(本をコピーしてしまうのが便利)。事例Ⅳだけは過去問よりもまずは計算問題集を。→これだけでほぼ合格ラインになる。
その後「ふぞろい」で過去問演習(もっとも事例Ⅳだけは「ふぞろい」でなくても別によかったかも)。→本番形式の時間内でできるかの確認、時間配分の訓練。
- 経営分析、特に指標選びはとにかく迅速に。
- 細かい計算ミスが後の問題すべてを無にする可能性がある場合、しっかり検算を。
- ポエム系は数字、理由、効果、比較などを含めることでできるかぎり加点を狙う。
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