【受講者が徹底比較】中小企業診断士の格安通信講座ー「診断士ゼミナール」と「スタディング」の違いは?

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中小企業診断士の通信講座でなるべく安いものを、という方にとっては以下の2講座が気になるかと思います。

  • 診断士ゼミナール
  • スタディング

いずれも5万円前後で受講できるのでリーズナブルです。

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実は私も学習開始時なるべく費用をかけたくない(かけられない)という理由でこの2つのうちどちらを選ぶか迷いました。

私はスタディング(当時の名称:通勤講座)を実際に受講しましたが、ここではなるべく客観的に比較していきます(ただ実際に使って合格したスタディングの方が具体的なことを知っているので多く書いてしまいそうですが)。



どちらがいい悪いという視点ではなく、どちらにどんな特徴があるかという視点で比較してみてください。
こういう教材は自分の学習スタイルに合っているかというのが一番大事です。

この2講座から選ぶにせよ他の講座を選ぶにせよ、自分の学習スタイルや必要に合った最適な講座に出会えるように事前調査をすることがまずは大切です。

目次

基本価格の比較

まずは講座の価格を比べてみます。

いろいろなコースがあったりするので、できるだけ単純化しました。

※価格や特典はキャンペーンなどにより変動しています。いずれも入学金等はありません。以下は2020/10現在。

講座名 一次試験対策のみ 一次二次のパック
診断士ゼミナール 正規価格\47,000
(キャンペーン\42,000)
正規価格\54,800
(キャンペーン\49,800)
スタディング 一科目のみで\12,900 \48,900~(ただし講義のみ)
問題集等込みのおすすめセット\57,900

いずれも合格お祝い金キャッシュバックという制度があります。

スタディングはちょっといろいろなコースがあってわかりにくいですが、最安のパックは講義のみで問題演習ができないです。つまり実質\57,900(合格キャッシュバックで\47,900)です。

ということで価格面ではやや診断士ゼミナールに軍配です。

コースがシンプルで分かりやすいのも診断士ゼミナールのいいところです。

一方スタディングは一科目のみなど細かいチョイスができるので、多年度合格やリベンジの方には便利なことがありそうです。

何年計画で合格を目指すか

また注目しておきたいのが、診断士ゼミナールについている「3年間受講延長無料制度」です。

中小企業診断士試験はストレート合格ができない場合の方が多いですから、無料で受講を延長できるというのは大きなポイントです。初めから多年度で合格を目指していく作戦の方にとっては特にです。

もっとも資格試験の勉強というのは、法改正等だけ注意すれば1~2年前の教材でも問題ないことがほとんどです。

ちなみに診断士ゼミナールは4年目に突入した場合更新で費用がいくらかかるのか明示されていないようです。(これちょっと気になったので問い合わせようかと思いましたが、もしそうなるようなら他の講座に変えた方がよさそうと思ったのでやめました。)

選べるコースの違い

診断士ゼミナールは申し込み時わかりやすいです。

一次試験のみの講座、二試験のみの講座、両方のパック、の3種類。

一方スタディングは問題集だけほしいとか重要過去問だけほしい場合、部分的な購入ができます。

逆に二次試験のみの講座はありません。

項目名 一次 問題集のみ 過去問のみ 二次 一次二次パック
診断士ゼミナール × ×
スタディング ×

印刷媒体の価格

いずれもネット環境がない人向けに紙媒体などオプション教材があります。
診断士ゼミナール +18,500円(講義DVDは別途14,900円)
スタディング +8,300円~13,800円(種類による)

このオプションをつける前提だとスタディングの方が初期費用は安くなる場合があります。

ちなみに紙媒体のオプションをつけずに自分で印刷もできます。

だたし例えばスタディングのテキスト(一次試験)は全部で2000ページくらいで問題集と過去問セレクトもそれぞれそれくらいあります。私は紙の本の方が好きなので最初テキストは印刷していました。が、家庭用プリンタで大量印刷は正直しんどい、冊子に比べると使い勝手が悪い、Webでみたほうが早い、などで途中でやめました。

ということで本当に紙媒体がいい人は素直に買ったほうがいいと思います。

ただ絶対紙がいいという人以外はオプションは最初から申し込まずに様子を見てから決めた方がいいと思います。1万~2万あればサブの書籍を数冊買うこともできますので。

受講環境の違い

PC、スマホ、タブレットで講義動画を視聴できるところは共通しています。

媒体は一緒なのですが、仕組みが少し違います。

  • 診断士ゼミナールダウンロード形式
  • スタディングストリーミング形式

それぞれメリット、デメリットがありますので注意が必要です。(例えば診断士ゼミナールの公式HPなどをみると、さもダウンロード形式がよいっぽい風を出しているので客観的に比べましょう。)

ざっくりとですが違いはこのようになります。
メリット デメリット
ダウンロード形式
(診断士ゼミナール)
 DL後はネット環境不要 最初のDLに時間がかかる
媒体が容量不足になるかも
ストリーミング形式
(スタディングの動画)
 容量不足の心配がない ネット環境により不安定
通信制限がかかるかも

なおスタディングはストリーミング形式が主ですが、テキストも問題集・過去問もすべてPDF形式でダウンロードもできますし、音声講義もダウンロードできます(私は音声講義をipodに入れて聴いていました)。

つまりこの違いで迷ったらスタディングにしておくと無難(私がスタディングのほうを選んだ理由の一つ)

PCでの学習ならストリーミング、ダウンロードどちらを選んでも特に問題は感じないかと思います。

問題はスマホの場合でしょう。容量が不安ならストリーミング形式のスタディング、通信制限やネット環境に不安があれば診断士ゼミナールになるでしょうか。

特に電車の中でスマホ学習を考えている人にとっては大切なポイントなのでよく考えましょう。どちらがよいのかわからない場合は上述のようにスタディングの方が無難かもしれません。

ダウンロード形式のみの診断士ゼミナールの場合、もし媒体の容量不足等の問題があると大変です(とはいえこれもいろいろ手が考えられる人は大丈夫でしょうが面倒くさそうです)。

ちなみに私はスタディングをほとんどPCで受講し、スマホはたまに使う程度だったので通信や容量の問題はありませんでした。

実際の通勤時間は音声講義をDLしたものをiPodに入れて倍速再生していました。

管理機能はスタディングが充実

また関連する点としてスタディングはWebの利点を生かしてログインするだけでカレンダーやメッセージ、学習の進捗管理などの機能(今日は何時間学習した、みたいなやつ)が充実しています。もっともこれらは私はあまり使いませんでしたが・・・。

ただ問題集や過去問で間違えた問題だけピックアップしておく機能などはとてもよかったです。ログインするだけでいろいろな便利機能が使えるので、PCとスマホを併用のパターンでも便利ですし、これらの点ではスタディングおすすめできます。

音声、動画・テキストの違い

最後になりますが、一番大切な中身の違い・それぞれの特徴を比較していきます。
私が実際受講したのはスタディングですが、選ぶ際に診断士ゼミナールのサンプルを見て、違いとして感じたのは以下2点です。
  1. 音声・語り口のスタイル
  2. テキスト(動画)のスタイル

診断士ゼミナールのサンプルを見てみる→中小企業診断士講座 42,000円~

スタディングのサンプルを見てみる→スタディング 中小企業診断士講座

講義の音声・語り口のスタイル

診断士ゼミナールの講座は実際の授業・講義を受けている感じです。

休止を長くとったり声の大小があったりと抑揚は多く、言葉も整いすぎていません。ですので初めての論点に触れ、馴染みながらしっかり理解していくという過程が踏みやすそうです。

ただ逆に言うと話し方にクセが強く、息継ぎやマイクを吹いているような感じもします。そのため繰り返し聴いて学習するのには向いていないかもしれません。これらが短所として目立ってきてしまうからです。

一方スタディングは抑揚が少なく整えられた感じで、朗読のような感じです(実際テキストの読み上げなので)。雑音などもなく、しっかりした環境でレコーディングされているのがわかります。

高速再生を前提にしているようでスピードはかなりゆっくりです。なので通常のスピードで聴くと眠くなりそうな感じもありますが、倍速にした時にはこの音声は本領を発揮します(倍速以外にも1.25、1.5、1.75、2、2.5、3倍とかなりバリエーションがあるのは便利です)。

ただ逆に言うと抑揚が少なく整いすぎているので、初回の視聴時にグッと入ってくるものがないとも言えます。講義の臨場感、一回のインパクトを重視する人は合わないと感じるかもしれません。

高速で聴きやすく読み方にクセがないのが長所の「スタディング」ですが、一個だけ気になったクセがあります。

それは「ちなみに・・・」という言い回しが口癖のように出てくることです。確かに「ちなんで」はいるけど他の接続詞の方が絶対良さそうなときでも「ちなみに・・・」ときます。あまりに繰り返し聴いていたらこの癖がうつってしまいました・・・スタディングの音声講義で唯一の不満点です。

ただこれもおそらく論点のつながりを重視するがゆえなのでしょうが・・・それにしても多すぎました。

まとめるとこうなります。

しっかり講義で理解してから問題集へ進むというパターンの人→「診断士ゼミナール
適当にインプットして問題集で学習していく人→「スタディング

また単純に、音声・声質というのは直感的な好みも重要です。
好みはモチベーションを保てるかどうかに意外と直結しますからね。

テキスト(動画)のスタイル

音声の次は講義動画です。

いずれも動画の中では講師がしゃべっている姿が映されているわけではありません

イメージ画像などではたいてい講師が映っていますが、実際の講義では学習内容のテキストつまりキーワードや図などが映されます。

ということで、実質的に動画の特徴=テキストの特徴ということになります。

では以下それぞれの特徴です。
スタディングは実際受講しての、診断士ゼミナールはサンプルをすべて視聴してのレポートです。

まず診断士ゼミナールはオーソドックスなスタイルで、特に表や図・イラストが多くとっつきやすいと思います。

文字ばかりの教科書ではやる気が失せますが、これならそのようなことにはならないと思います。また説明もかなり具体例が多いので理解しやすいと思います。各論点ごとに順番に丁寧に書いてある印象なので、しっかり理解しながら進めそうです。

講義の途中で実際の出題に近い例題なども出し、解く上でのポイントなどを解説しています。

診断士ゼミナールのサンプルはこちらから→中小企業診断士講座 42,000円~

一方、スタディングはマインドマップというものをベースに学習を進めていく独特のスタイルです。

そして動画ではほとんどの時間このマインドマップが映されます。

マインドマップとは、中心にテーマを書きそこから連想ゲームのように放射状に枝分かれさせながら他の要素を書き足していく方法です。

ですので各論バラバラに頭にしまうのではなく、体系的なつながりなどが整理しやすいのが特長です。

この学習方法、外国では学校教育などで用いられメジャーになっている国もあるようですが日本では珍しいと思います。

実際私もはじめてこれに接触しました(見たことはありましたが)。そのため最初の頃はこれを使っている意味がわかりませんでしたが、試験直前期はこれを印刷してまとめたものが威力を発揮しました。

なおテキストやそれを基にした音声は普通の文章です(図表や例示なども普通)。

もう一つスタディングの特徴として感じたのは途中で例題などを出して解説したりというようなことはありません。ダッーと一気に進めて、一番最後に「○○とはなんだったでしょうか」というような思い起こすための時間があります。

スタディングのサンプルを見る→スタディング 中小企業診断士講座

シンプルに整理するとこうなります。
講座 スタイル 特長
診断士ゼミナール オーソドックス 各論点をしっかりと理解しながら進む
スタディング マインドマップ 体系的な整理繰り返しで記憶

診断士ゼミナールは王道的なので日本人でこれに違和感を感じる人は少ないはず。受講開始後失敗したと感じることはほぼないと思います。

一方スタディングは慣れるまで相性が悪いと感じる可能性もあります。ただ私個人としてはスタディングのおかげでスピード合格(10か月ほどの勉強でストレート合格)できたと思っています。

もしスタディングについてもう少し知りたい方は以下でさらに掘り下げています。
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まとめ

それぞれの講座について各項目簡潔にまとめました。
  • 価格…どちらも4万円台~で合格お祝いキャッシュバックあり。やや診断士ゼミナールのほうが安いか(診断士ゼミナールでは3年間受講延長無料制度あり)
  • 選べるコース…診断士ゼミナールはシンプルでわかりやすい。スタディングは細かいコースあり。
  • 印刷媒体…いずれもオプションとしてあり。これを含めて考えるとスタディングのほうが安くなるケースあり。
  • 受講環境…診断士ゼミナールはダウンロード形式。スタディングはストリーミング形式。迷ったらダウンロードもできるスタディングにしておくほうが間違いないかも。
  • 音声・語り口…診断士ゼミナールはリアルな講義調。スタディングは朗読調。
  • 動画講義…診断士ゼミナールはオーソドックス。スタディングはマインドマップという体系理解・スピード重視スタイル。
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